創造力を養い、新しい価値を生み出す~令和3年度2学期終業式~
■2021-12-24
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12月24日(金)、令和3年度2学期の終業式を行いました。2学期の始業式同様、3年生は講堂で、1・2年生は教室にて映像配信を通して行いました。終業にあたって、校長先生から話がありました。終業式終了後、各HRでは担任から通知表が渡されました。
校長先生の話
残すところわずかで大晦日ですが、今年も去年に引き続き新型コロナウイルスのため活動が制限された1年でした。新型コロナウイルスの新たな変異株である「オミクロン株」の感染報告が世界で77国・地域に上り、ほぼ全世界に広がっています。オミクロン株は、これまでに報告されてきた変異ウイルスよりも感染力が強いと言われています。これまでデルタ株がほぼすべてを占めていたイギリスやアメリカにおいても、オミクロン株が優勢になってきています。WHOのテドリス事務局長は、12月20日の記者会見で「デルタ株より著しく速いスピードで広がっているという証拠がある」と述べ、警戒を呼び掛けています。厚生労働省の専門家会合は、各地で夜間の人出が増えていて、気温の低下で屋内の活動が増えるほか、クリスマスや正月休みなどで飲食や普段合わない人との接触機会が増えると想定されるとして、ここにオミクロン株が入り込み感染の“第6波”となることが心配されるが、3回目のワクチン接種を受けた場合は「オミクロン株に対して十分な効果が期待できる」としています。
私たちができる対策はこれまでと変わらず、ワクチン接種の推進に加えて、マスクの着用、消毒や手洗い、密を避けるといった基本的な対策を続けなければなりません。冬休み中も感染防止に気を抜かないようにしてください。
明日から冬休みに入りますが、長期休み中で大切なことは、3学期に向かうエネルギーを充足させることです。それには、毎日決まった時間に起床・就寝し、一定の時間勉強するなど日常生活のルーティーンを乱さないことです。もう一つは、家族や周りの人たちといろいろなことを話し合い、心の通い合う家族や大切な人との絆を深めるとともに、日ごろの感謝の気持ちを込めてお手伝いをするなどして自分の存在感を高めてください。
また、時間があるからと言って、インターネットに時間を使いすぎるネット依存症にならないよう気を付けてください。インターネットは、安全に正しく使えば役に立つ便利なものです。しかしながら、使い方を間違えると、事件や犯罪に巻き込まれたり、いじめや誹謗中傷が起こったりします。SNSに投稿した画像などは、絶対に消えません。違法なものを載せた場合、将来の人生を台無しにしてしまうこともあります。「会ったことがない人とネット上でやり取りをしない。ネット上で知り合った人と絶対に会わない」ことを守り、被害者にならないように気を付けてください。
次に、いま日本は少子化により人口減少が見込まれているため、高い生産性が求められており、DX(デジタルトランスフォーメーション)を企業に取り入れ、業務の効率化と業績向上に取り組まなければならなくなっています。AIの進化によりIT化やデジタル化が進展する社会において新たな価値を生み出したり、意欲や満足度を向上させたりする役割は、AIにはできないと考えられています。AIは、取得した情報の分析ができても、相手や周辺に配慮した温かい振る舞いや体温を感じさせる思いがこもったプレゼンテーションはできませんし、何もないところから考え出す創造力はAIにはありません。ですから、創造力はこれからの仕事や社会において最も必要とされる能力です。創造力があると、期待を超える新しい価値を生み出すために、前例や常識そのものを変革・想像できるというAIにできないことが可能になります。
それでは、創造力を養うには何をすればよいのでしょう。
1、音楽を聴いたり、楽器を奏でる。
2、チェスや将棋、碁などの頭脳ゲームをする
3、スポーツをする
4、絵画や制作、写真撮影をする
5、いろいろなことに好奇心を持つとともに、探求心を持つ
6、既成概念にとらわれないように考え、柔軟な考えを持つ
7、多くの人と話をして、脳を活性化させる
8、本をたくさん読んで、思考の幅を広げる
9、自分の守備範囲以外のことをしたりして、自分の殻を破る
10、「もし~だったらどうなっただろう?」という事実に反する“もしも思考”をする
などが考えられると思います。これらのことを実行すれば創造力を養い、高めることができると思います。ぜひやってみてください。
最後に、人間は高等動物です。それが故に悩むことがあります。困ったことや、悩むこと、迷うことが生じれば、先生や人生の先輩に相談して解決してください。一人しかいない自分、一度しかない人生です。自分を大切にして意義のある一日一日を送ってください。3学期には全員元気で登校してくれることを願って、2学期の終業の言葉とします。