「商売は2×2＝5」の意識をもつ ～経営者によるレクチャー⑥（特進Sコース）～
■2020-12-02
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12月２日（水）、特進Sコースの１年生を対象に、第６回目となる「経営者によるレクチャー」が開講されました。これまで一般社団法人関西ニュービジネス協議会の副会長で、八戸ノ里ドライビングスクールの代表取締役でもある谷岡樹氏に講師としてお越しいただき授業を行っていましたが、それも今回が最終回でした。
今回は今まで取り組んできた内容を踏まえたうえで、まとめとしてマーケティングについて学びました。その中で、このようなお話がありました。
「マーケティングとは顧客にとっての価値、みんなにとっての価値である」
「Tシャツを買うだけでも様々な理由がある。価値は人によって変わる」
「お金の価値は消費者によって変動する。消費者が欲している価値を考えることでアイデアが広がる」
「物事の価値には、機能的な価値（ニーズ）と情緒的な価値（用事）がある」
情緒的な価値（用事）について、講師から「ほかの店舗において1,500円で売られているサッカーボールを5,000円で売るにはどうするか」という問いが出され、グループに分かれて考えました。生徒からは「有名な選手にサインを書いてもらう」「ボールに刺繍を入れたり、豪華なラッピングをする」などのアイデアが出ました。生徒から出た意見を踏まえて、「付加価値をつけることで、多くの人に手に取ってもらうことができる」「リフティングが10回できるまで何度も教えてくれるサービスをつけて成功した実例がある」、「情緒的な価値（用事）を考えることがマーケティングにおいて非常に重要である」とお話がありました。
続けて実際に企業がどのようにマーケティングをしているのか、具体的な事例があげられました。
「グリコは昔からお菓子におまけのおもちゃをつけたり、お菓子を買ったおまけに映像が上映される自販機を作っていた」
「ROYAL BLUE TEAという高級茶は、ただお茶を売るのではなく、ワインボトルのような容器や木箱に入れるなど高級感という付加価値をつけて売っている」
「iPhoneなどApple製品の箱は、ワクワクさせるために開けるまで７秒かかるように計算して作られている」
さらに、台湾で大人気の誠品生活書店は、料理本の横で料理を実践し、本だけでなく料理に必要な具材なども売るなど、もはや本目当てで来店するわけではない体験型書店の紹介もありました。
最後に、グリコの創業者である江崎利一氏の言葉「商売は２×２＝５」を紹介され、「２×２が４なのは当たり前のこと。常にプラス１をして５にする事を考えることで、学校生活や受験勉強、社会生活において成功する確率が高くなる。自分だけではく、多くの人が幸せになれる未来をつくることにチャレンジしてほしい」とのお話で締めくくられました。
全６回を通して教えていただいた「自分も幸せになって、周りも幸せにする」「変化はチャンス」これが起業家マインドであり、「起業家にとって必要な志と、君たちが勉強する意味は同じである」ことを改めて心にとめ、高い意識と広い視野を持ち、これからの高校生活を有意義なものにしていきましょう。
