神戸星城高等学校 KOBE SEIJOH High School 一生モノの輝きを、十八才までに育む。

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計画を立て、有意義な夏休みに ~1学期終業式~

2020-08-07

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 8月7日(金)、令和2年度1学期の終業式を行いました。1学期の始業式同様、各HR教室にプロジェクターでの投影と校内放送を通して行いました。終業にあたって、校長先生から話がありました。その後、生徒指導部長より夏休みの過ごし方の話があり、各HRでは担任から通知表が渡されました。

校長先生の話
 「今年は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、1学期の行事を全く実施できない状況の中で、6月の分散登校に始まり、ようやく今日、1学期の終業式を迎えることができました。今年の夏休みは16日間という非常に短い日数です。有意義に過ごすためには、今まで以上に綿密な計画を立てる必要があります。3年生は進路対策をしっかりやって遅れを取り戻さなければなりません。1、2年生は自分の好きなことややりたいこと、または大切であり必要なことに取り組んでください。過去に成功した人は、自分にとって今大切であり、必要なことを頑張ったから成功したのです。今、やらなければならないことに全力で取り組んでください。

 この夏休み中、勉強を頑張ろうと考えている人もたくさんいると思います。そのためには集中力が必要です。『さあ、勉強するぞ』と意気込んでも、SNSの通知などが入るとついそっちを見てしまいます。学ぶには誘惑に勝たなければなりません。そこで、例えば『これから2時間、集中して勉強しよう』と決めたら、スマホの電源を切るか、機内モードにするなどして通知が届いても気づかないようにすることが大切です。スポーツをする場合、スマホを持ちながら試合をする人はいないはずです。せっかく高まった集中力が通知音などでいったん途切れると、再び同じ集中レベルにまで復活するのに15分くらいかかります。2時間だけ集中するぞと自分に言い聞かせれば、自制心を無理やり働かせてストレスを感じることもないと思います。このやり方で、自分が集中して勉強したい時間を決めて、実行してください。

 次に、記憶を長期増強させる復習のタイミングについてお話します。公立諏訪東京理科大学の篠原菊紀先生は、このように説明されています。
『繰り返し学習することによって、忘れにくくなります。繰り返し学習すると、記憶のネットワークの中にちょっとした信号が入っただけで一気に情報につながるような現象が起きるからです。これを記憶の長期増強といいます。試験日が決まっている場合、一度だけ復習するならどのタイミングがよいかという研究が2007年に行われています。それによると、学習開始から試験開始までの期間を6で割ったくらいの日にちで復習するのが一番成績は良くなると出ています。試験が1か月後にあるなら5日後あたり、1年後なら2か月後の周辺で復習するのが一番効率的です。一度だけの復習では不安があるなら、残りの期間をまた6で割ったくらいの日にちが進んだところでもう一度復習すればいいのです。』
参考にしてみてください。必ず効果が出るはずです。

 次は、『起業家精神』と『危機はチャンス』についてです。「ユニクロ」を中心とした企業グループ持株会社であるファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さんは、ある新聞記者のインタビューの中で次のように語っています。新型コロナウイルスによる感染拡大の中で、日本の若者に危機をチャンスに変え、起業家精神を持って世界に雄飛してほしいとエールを送っています。

 ・コロナの感染拡大の前後でどんな変化を感じるか?
『皆さんは、コロナで世界が分断されるというけれど、僕らは反対に世界がつながっていることを実感した。10年かけてくるべき新しい世界がぱっと来た。情報が瞬時に伝わる超情報化社会になり、互いのことがよくわかるし、情報を利用しないと今後生きられない。自分たちの本業に、その技術をどう応用するかを考えなければならない、そういう世界になった。』

・経済のグローバル化は続くのか?
『この状況下で、日本の国内だけで一貫してやるというのは非常に危険だと思う。コロナ後の世界では、成長の中心はアジアになると改めて思った。今後成長するのは米国でもヨーロッパでもない。日本はアジアの一部で、ともに今後成長しようと思ったら日本はそこに入っていかないといけない。新しい社会では社会貢献できる企業でないと通用しない。商品、サービスが社会ニーズを満たしていても、社会のプラスになっていないと買う気はしない。これは超情報化社会になった一番の変化だ』

・アフターコロナの日本に必要になるものは?
『日本はアントレプレナーシップ(起業家精神)が必要だ。社会のために役立つ企業が社会から一番利用されるという根本原理を思い直さないといけない。世界は広い。日本だけでなく世界的に通用しないとだめで、世界に出ていかないと。若い人が未来を作るにあたっては今は最悪だが、最悪の時こそ大きなチャンスがある。やはり、危機こそはチャンス。大きなチャンスとはなんであるかを若い人に考えてもらいたい』

・若者に何を求めるか?
『すべての人にはそれぞれ異なる使命があると思う。僕は服のことしか知らないが、自分の強みがあることを何年間も何十年もやっていけば結局何とかなる。日本人はコツコツ進めて、ある程度のところまで行けるという国民性も、集団の力も持っている。だから、強みを生かして弱みは出さないようにする。僕も無駄な時間を過ごしたが、使命に従って進んでいけばいい結果になるんじゃないかな』

 と、若者にメッセージを送っておられます。これに関連したことで、アメリカ カリフォルニア州のスタンフォード大学の授業に『アントレプレナーシップ&ベンチャーキャピタル』というのがあります。この講師を務めているのは、グーグルの元CEOのエリック・シュミット氏ですが、その最初の授業で『この授業は起業したい人のためのものです。起業して3年後に100億円で売却を目指すことを目的とする。マーケット(市場)のタイミングをとらえれば、不可能なことではない』と言って授業を始めたとのことです。この二つは、実際に成功した人の発言ですので、若者に勇気を与える言葉だと思います。皆さんも将来の夢をかなえる、あるいは自分の使命を果たすために、今という時間を有効に使い、自分にとって大切であり必要なことに取り組んでください。

 新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。皆さんも、人の多い場所や感染リスクの高い場所へは極力いかないようにして、ソーシャルディスタンスの取れない場合は感染しないようにマスクを着用し、石鹸等での手洗い・うがいをしてください。先日報道があったうがいのことですが、ホテルで療養中の41人にポビドンヨードという成分を含むうがい薬を使った人の唾液をPCR検査すると、使わない人より陰性が強い傾向にあったとの発表がありました。私は、このうがい薬は殺菌効果があるのかもしれませんが、水であってもうがいをすることで効果があると思います。そして、うがいの後水やお茶などを飲んでウイルスを胃の中へ落とし込んでしまえば、胃液がウイルスを退治してくれると考えています。お互いに感染しないように気を付けましょう。2学期の始業式は、顔が見える形で行うことができ、2学期以降の学校行事が予定通り行えることを願って1学期の終業の言葉といたします。』

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